本章では局面を評価する関数を作成します。
単に評価を行うだけでなく、評価に使用するパラメータを更新できるようにします。
対局を重ねて強くなるプログラムを作成するのが本章の目的です。

局面評価にはEvaluatorクラスを使用します。
関数の定義は"evaluator.h"に記述してあります。

• １石あたりの評価値

  "evaluator.h"では以下の定数を定義しています。
  

  /* １石あたりの評価値 */
  #define DISK_VALUE 1000
  

  この定数によって、評価値が１石あたりどの程度になるのかを決めます。
  例えば評価値が8000であれば、８石勝ちの局面であることを見込んでいます。
  

• Evaluator *Evaluator_New(void)

  評価クラスの生成を行います。
  引数 なし 戻り値 生成したEvaluatorクラス

• void Evaluator_Delete(Evaluator *self)

  評価クラスの破棄を行います。
  引数
   self : Evaluatorクラスへのポインタ
  戻り値 なし
  

• int Evaluator_Load(Evaluator *self, const char *in_file_name)

  評価パラメータをファイルから読み込みます。
  引数
   self : Evaluatorクラスへのポインタ
   in_file_name : 評価パラメータのファイル名
  戻り値 読み込みに成功したら1、失敗したら0
  

• int Evaluator_Save(const Evaluator *self, const char *in_file_name)

  評価パラメータをファイルに書き込みます。
  引数
   self : Evaluatorクラスへのポインタ
   in_file_name : 評価パラメータのファイル名
  戻り値 書き込みに成功したら1、失敗したら0
  

• int Evaluator_Value(const Evaluator *self, const Board *in_board)

  与えられた盤面の評価を行います。
  盤面は黒番であるとして評価を行います。
  引数
   self : Evaluatorクラスへのポインタ
   in_board : 評価を行う盤面
  戻り値 盤面の評価値
  

• void Evaluator_Update(Evaluator *self, const Board *in_board, int in_value)

  与えられた盤面と評価値に基づいて評価パラメータの更新を行います。
  与えられた盤面に含まれる評価パラメータが更新されます。
  引数
   self : Evaluatorクラスへのポインタ
   in_board : 盤面
   in_value : 盤面の評価値
  戻り値 なし